糖尿病診療は、単に血糖値を下げることが目的ではありません。
適切な診断・治療・合併症予防を通じて、糖尿病のない人と変わらない生活を送ることを目指します。当院では日本糖尿病学会認定の糖尿病専門医が診療を行い、患者さん一人ひとりに合わせた最適な治療を提供します。
当院では、やみくもに薬を開始したり、増やしたりすることはしません。
患者さんの生活習慣や気持ちを大切にしながら、無理なく続けられる方法で、確実に良い方向へ進めるよう、一緒に取り組んでいきます。治療は患者さんご自身の理解と納得があってこそ続けられるものです。だからこそ、しっかりとお話を伺い、納得のいく治療プランを提案していきます。
糖尿病は、インスリンの働きが不足することで、慢性的に血糖値が高くなる病気です。
インスリンは膵臓のβ細胞から分泌され、筋肉などの細胞がブドウ糖をエネルギーとして利用できるようにする重要な役割を持っています。しかし、何らかの理由でインスリンの分泌量が減ったり、十分に分泌されていても効果が弱くなったりすると、血糖値が慢性的に高くなり、糖尿病を発症します。
1型糖尿病:自己免疫の異常により膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンをほとんど分泌できなくなるタイプ
2型糖尿病:遺伝的な要因に加え、生活習慣(食事・運動不足・ストレスなど)が影響し、インスリンの分泌量が減ったり、効きづらくなったりするタイプ
その他の糖尿病:肝臓や膵臓の病気、ホルモンの異常(内分泌疾患)などが原因で発症するものもあります
2型糖尿病であっても、生活習慣だけが原因で発症するわけではありません。
遺伝的な要素も関与するため、「自分のせいで発症した」と思い込む必要はありません。
糖尿病は初期には自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行することが多い病気です。
しかし、血糖値が長期間にわたり高い状態が続くと、次のような症状が現れることがあります。「もしかして糖尿病かも?」と思ったら、早めの受診をおすすめします。
糖尿病になると、血液中の糖が増えすぎるため、体が余分な糖を尿とともに排出しようとします。
その結果、尿の量が増える(多尿)ことで、体内の水分が奪われ、口の中や喉が非常に乾く(口渇)状態になります。これにより、水分を補給しようとして大量に水を飲む(多飲)ようになります。
また、このとき糖分を含む飲料を摂取すると、血糖値がさらに上昇し、より多くの糖を尿から排出しようとするため、多尿と脱水が悪循環を引き起こします。
エネルギーとして使われるはずの糖がうまく活用されず、体がエネルギー不足の状態になります。そのため、疲れやすさや強い倦怠感を感じることが多くなります。
また、高血糖の影響で脱水が進むことでも、さらに疲れを感じやすくなります。
インスリンの働きが低下し、糖がエネルギー源としてうまく利用されないと、体は代わりに脂肪や筋肉を分解してエネルギーを補おうとします。 その結果、食事量が変わらなくても体重が減少することがあります。
特に、1ヶ月に1kg以上の意図しない体重減少が続く場合は、注意が必要です。
無症状でも注意しなければならないのは、糖尿病によって引き起こされる合併症です。糖尿病の合併症は、発症前の耐糖能異常(いわゆる糖尿病の気があるといわれる)段階から進行することがあり早期の対策が必要です。糖尿病で怖いのは、高血糖が続いていても初期にはほとんど症状がないことです。糖尿病の合併症には、細い血管が障害される「細小血管症」と動脈硬化による「大血管症」があります。さらに、サルコペニア(筋肉量の減少)やフレイル(虚弱)、認知症、一部の悪性腫瘍のリスクが高まることも指摘されています。また、脂肪肝や骨粗鬆症、歯周病の増加も糖尿病と関連があることがわかっています。
高血糖による神経細胞の障害や血流低下が原因で、しびれ、痛み、感覚異常、自律神経の乱れなどが生じます。感覚が鈍くなり、やけどやけがに気づきにくくなることや、勃起障害(ED)を引き起こすこともあります。
→ 当院では「DPNチェック」を導入しており、神経障害の客観的な評価が可能です。
網膜の血管に障害が生じ、進行すると出血や視力低下、最悪の場合は失明に至ることがあります。日本人の失明原因の上位に位置する疾患です。
→ 基本的には眼科受診をおすすめしますが、当院では無散瞳眼底検査が可能です。
忙しくて受診が難しい場合や、はじめて糖尿病と診断された際には、車での来院でも受けられる無散瞳眼底検査(AIによるダブルチェックを行います)で目の状態を確認できます。
腎臓の糸球体にある毛細血管が障害されることで腎機能が低下します。蛋白尿やむくみが現れ、腎不全に進行すると人工透析が必要になることもあります。 早期発見のため、定期的な尿検査や血液検査が重要です。
高血糖が長期間続くことで血管が硬くなり(動脈硬化)、血流が悪化します。その結果、以下のような命に関わる重大な疾患を引き起こすことがあります。
心臓の血管が詰まり、胸の痛みや圧迫感(狭心症)、血流が完全に途絶えると心筋梗塞を発症し、突然死の原因となることもあります。
脳の血管が詰まったり破れたりすることで、麻痺や言語障害が発生し、重篤な後遺症を残すことがあります。
足の血流が低下し、歩行時の痛み(間欠性跛行)や、進行すると組織が壊死し、最悪の場合、足の切断に至ることもあります。
→当院では、血圧脈波検査(ABI・CAVI)を用いて、下肢の血流低下や血管年齢の簡易評価が可能です。
また、血管リスクの高い方には、必要に応じて頸動脈エコーを行い、動脈硬化の進行度をより詳しく評価します。
糖尿病の診断にあたっては、各種検査を行い、患者さんそれぞれの病気の状況や進行度合いを調べていきます。
日本糖尿病学会の診断基準では、以下のような場合に「糖尿病」と診断されます。
75g OGTTは、一定時間の絶食後にブドウ糖75gを含む水を飲み、その後時間を追って血液検査を行い、血糖値の変化を測定する検査です。この検査により、糖尿病の診断だけでなく、糖尿病の発症リスクや病態の評価が可能になります。
このほか、上記の数値に当てはまらなくても、糖尿病の家族歴がある方、肥満の方などに対しても検査を行うことがあります。
当院では、食事療法や運動療法を基本とし、必要に応じて薬物療法(内服薬・インスリン・GLP-1受容体作動薬など)を組み合わせ、患者さん一人ひとりに最適な治療プランを提供します。
また、患者さん自身が糖尿病を正しく理解し、日々の生活の中でセルフケアを実践できるよう、体系的な学習の機会を設け、サポートを大切にしています。
当院では、院内での栄養指導に加え、オンライン栄養指導を導入しており、自宅でも専門的な指導を受けることが可能です。忙しい方や通院が難しい方でも、無理なく食事療法に取り組める環境を整えています。
運動は血糖管理だけでなく、体重管理や血管の健康維持にも重要です。患者さんのライフスタイルに合わせた運動プランを提案し、無理なく継続できる方法を一緒に考えます。
当院では、内服薬だけでなく、インスリンや持続性GIP/GLP-1受容体作動薬、GLP-1受容体作動薬も適した方に選択が可能です。薬物治療は単に血糖値を下げるだけでなく、心血管イベントの抑制や腎保護などの「追加の利益(additional
benefits)」も考慮して選択します。
また、薬物療法はあくまで食事療法・運動療法と組み合わせることで最大限の効果を発揮するため、まずは生活習慣の見直しを重視します。
糖尿病は、適切な治療と管理を続けることで、健康的な生活を十分に送ることができる疾患です。 気になる症状がある方や、生活習慣の改善について相談したい方は、お気軽にご相談ください。
当院では、**持続血糖測定器「フリースタイルリブレ2」**を導入しています。リブレ2は、指先を傷つけることなく、上腕に装着したセンサーの上に機器をかざすだけで簡単に血糖値を測定できるシステムです。
通常の血糖測定では指先から採血し、血液中のブドウ糖(血糖値)を測りますが、リブレ2では血液ではなく、細胞と細胞の間にある間質液中のグルコース値を測定します。グルコースは血管を通って全身に運ばれ、毛細血管から間質液へ移動し、さらに細胞に取り込まれて利用されます。このため、血糖値とグルコース値にはわずかな時間差がありますが、補正によりほぼ同じ値を示します。
保険診療の適用条件として、1日1回以上のインスリン注射を行っていることが必要です。 ただし、「選定療養(保険外併用療養費)」の制度を利用することで、インスリンを使用していない方も自己負担で利用が可能です。
選定療養の場合:センサー1個(14日分)6,500円(税込)
詳しくは当院までお気軽にご相談ください。
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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9:00~12:00 | ● | - | ● | ● | ● | ● | ● | - |
14:30~15:30 (健康診断) |
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15:30~18:30 | ● | - | ● | ● | ● | - | - | - |
18:45~19:45 (オンライン診療) |
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