内分泌疾患は、「何となく身体がだるい、食欲がない、むくみが気になる」といった、はっきりしない症状が多く、自覚しにくいことがあります。そのため、気づかれずに過ごしてしまうことも少なくありません。さらに、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、骨粗しょう症などを引き起こすことがあり、根本的な原因が特定されずに、それぞれの病気だけが治療されているケースもあります。
内分泌内科は、ホルモンの異常によって生じる病気を専門とする診療科です。主に甲状腺、副甲状腺、下垂体、副腎などのホルモンを分泌する臓器に関連する疾患を扱います。
ホルモンは、体内のさまざまな器官で分泌される物質で、体温、血圧、代謝、成長など、生命維持に不可欠な機能を調節します。このホルモンの分泌量が多すぎたり少なすぎたりすると、体内のバランス(恒常性)が崩れ、さまざまな症状や病気を引き起こします。
内分泌疾患の診断には、まず血液検査を用いたホルモンの分泌状態の評価を行います。治療は疾患や症状に応じて、薬物療法やホルモン補充療法を行います。必要に応じて詳しい画像検査や手術が検討されることもあり、その際は総合病院と連携し、適切な治療を提供します。
「最近、むくみが気になる」「以前より疲れやすくなった」「体重が急に増えた・減った」などの症状が続く場合、内分泌疾患が関係しているかもしれません。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
甲状腺は、首の前方、甲状軟骨(のどぼとけ)のすぐ下に位置する小さな臓器です。重さは約15~20グラムで、蝶が羽を広げたような形をしています。主な役割は、「甲状腺ホルモン」を分泌することです。
甲状腺ホルモンは、新陳代謝をコントロールする重要な働きを持っています。代謝とは、摂取した脂肪や炭水化物などの栄養素をエネルギーに変換する過程です。さらに、交感神経を刺激し、脈を速めるなどの働きもあります。
甲状腺ホルモンは、体が元気に、活発に動けるようにする「アクセル」の役割を担っています。
甲状腺疾患は、甲状腺ホルモンの作用が何らかの原因で強すぎたり、弱すぎたりすることによって引き起こされます。
バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される自己免疫疾患です。本来は甲状腺の働きを調整する「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」の受容体が、抗体(抗TSH受容体抗体)によって誤って刺激されることで、ホルモンが必要以上に作られてしまいます。
また、外眼筋や眼の周りの脂肪組織が腫れることで「甲状腺眼症(眼球突出など)」を伴う場合があります。
当院では、甲状腺ホルモンの検査を行い、当日に結果を確認することができます。 気になる症状がある方はご相談ください。
橋本病は、成人の甲状腺機能低下症の原因の中で最も頻度が高い疾患で、特に30〜50歳代の女性に多く発症します。男女比は約1:20と、女性に圧倒的に多いことが特徴です。
自己免疫疾患の一つであり、免疫システムが誤って甲状腺を攻撃することで炎症が起こり、甲状腺ホルモンの分泌が低下することが原因と考えられています。
女性では更年期障害と、高齢者では認知症と間違われることがあります。
当院では甲状腺ホルモンの検査を行い、当日に結果を確認することができます。
気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
副腎は、左右の腎臓の上にある小さな臓器で、生命維持に重要なホルモンを分泌する内分泌器官です。副腎には副腎皮質と副腎髄質があり、それぞれ異なるホルモンを分泌します。
副腎疾患は、高血圧や慢性的な疲労感、体調不良の原因となることもあるため、適切な検査と治療が重要です。
原発性アルドステロン症(PA)は、副腎皮質からアルドステロンというホルモンが過剰に分泌されることで発症する病気です。アルドステロンは血圧や体内の水分・電解質バランスを調整する重要なホルモンですが、過剰に分泌されると血圧上昇やカリウム不足を引き起こし、様々な合併症のリスクが高まります。
高血圧患者の約3%以上がPAを発症していると推定されており、本態性高血圧と比較して脳・心血管疾患などの合併症リスクが高いことが知られています。
アルドステロンの過剰分泌により、以下の合併症のリスクが高まります。
PAの治療では、単に血圧を下げるだけでなく、アルドステロンの過剰な作用を抑えることが重要です。
早期の診断と適切な治療により、血圧の管理だけでなく脳・心血管リスクの低減が期待できます。
クッシング症候群は、副腎皮質の細胞に腫瘍ができ、過剰にコルチゾール(副腎皮質ホルモン)が分泌されることで発症する病気です。なお、下垂体の腫瘍が原因でコルチゾールが過剰に分泌される場合は「クッシング病」と呼ばれます。
コルチゾールが慢性的に過剰になることで、以下のような症状が現れます。
ACTH非依存性クッシング症候群では、副腎摘出術により治療が可能です。 手術が困難な場合は、コルチゾールの合成や作用を阻害する薬物治療を行うことがあります。
早期の診断と治療により、合併症のリスクを軽減し、症状の進行を防ぐことができます。 気になる症状がある場合は、お早めにご相談ください。
褐色細胞腫は、副腎髄質や傍神経節細胞に発生する腫瘍で、アドレナリン・ノルアドレナリン・ドパミンといったカテコールアミンと呼ばれる神経伝達物質を過剰に分泌することで発症します。これにより血管が過度に収縮し、交感神経が過剰に興奮するため、新陳代謝が亢進し、高血圧や発汗異常などの様々な症状が現れます。
これらの症状が続くと、糖尿病や不整脈を引き起こすこともあります。 また、褐色細胞腫は他の副腎腫瘍と比較して悪性腫瘍の可能性が高いため、早期発見・早期治療が重要です。
根本的な治療は、外科的摘出術です。腫瘍摘出後も定期的な画像検査が必要となります。また、褐色細胞腫は遺伝性に発症することも知られており、家族歴のある方は特に注意が必要です。
アジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)は、副腎の機能が低下し、副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)の分泌が慢性的に不足することで発症する病気です。慢性副腎皮質機能低下症には先天性と後天性があり、後天性のものを特にアジソン病と呼びます。
症状は個人差がありますが、主に以下のようなものが見られます。
アジソン病は、以下のような要因で発症することがあります。
アジソン病の治療は、不足している副腎皮質ホルモンを補充することが基本です。
日本では食塩摂取量が多いこともあり、通常ミネラルコルチコイドの投与は不要とされています。
しかし、低ナトリウム血症や低血圧などの塩喪失症状がある場合には、ミネラルコルチコイドを併用することがあります。アジソン病は一度発症すると副腎機能が回復することはなく、生涯にわたってホルモン補充療法を継続する必要があります。
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